PAOLONI|「きちんと」と「心地よさ」を両立する、現代のイタリアンジャケット
ジャケットを着ることは、必ずしも「かしこまる」ことではない。
Tシャツやニットの上から自然に羽織れて、カーディガンのように身体になじむ。それでいて、鏡の前に立つときちんとジャケットとして成立している。
そんな現代の男性にちょうどいいバランスを得意としているのが、イタリアのブランド PAOLONI(パオローニ) です。
estrattoでも、PAOLONIの魅力を象徴するアイテムとして、素材の表情を活かしたジャケットをセレクトしています。
PAOLONIとは
PAOLONIは、イタリアの Manifattura Paoloni(マニファットゥーラ・パオローニ) が展開するメンズブランド。
ブランドとして誕生したのは1990年代初頭ですが、母体となる企業には40年以上にわたる歴史があります。
PAOLONIが公式に掲げているコンセプトが、
CONTEMPORARY HERITAGE
― 現代に受け継がれる伝統 ―
です。
イタリアらしいテーラリングや職人技を大切にしながら、それを昔ながらのクラシックな服として再現するのではなく、現代の男性の生活に合わせてアップデートする。
そのためPAOLONIのコレクションには、スーツやテーラードジャケットだけでなく、ニット、テクニカルアウター、オーバーシャツなど、よりリラックスしたアイテムも数多く登場します。
PAOLONIの真骨頂は「ジャケット」
数あるアイテムの中でも、PAOLONIを語るうえで外せないのがジャケットです。
ブランドを手掛けるManifattura Paoloniは、公式サイトでもアウターウェアの生産における高い専門性を自らの特徴として挙げています。
拠点となるイタリア・マルケ地方は、靴や革製品だけでなく衣料品のものづくりでも知られる地域。
そこで培われてきた職人的な技術、製造ノウハウ、伝統に、素材研究や現代的なデザインを組み合わせることがPAOLONIの服づくりの根幹にあります。
そして面白いのが、「ジャケット=硬い服」と考えていないこと。
現在の公式コレクションを見ても、Super 110'sヴァージンウールの本格的なテーラード素材だけでなく、ストレッチウール、コットンリネン、ジャージー、ニット、デニムなど、非常に幅広い素材をジャケットに採用しています。
ここにPAOLONIらしさがあります。
生地の表情を「デザイン」にする
今回estrattoでセレクトしたジャケットも、まず目を引くのがその生地です。
遠目では落ち着いたベージュ系のジャケット。
しかし近くで見ると、細かな濃淡によって生地表面に立体感が生まれ、クラシックなヘリンボーンを思わせる豊かな表情があります。
単純な無地とは違い、生地そのものに陰影がある。
この「素材の表情」を活かす考え方は、PAOLONIの服づくりを理解するうえで重要なポイントです。
公式コレクションでも、ハニカム状のニットジャージー、ワッフルニット、ピケニット、マイクロテクスチャー、ヘリンボーン系の織り組織など、表面に立体感を持たせた素材が数多く使われています。
プリントや大きなロゴで主張するのではなく、
「織り」「編み」「糸」「色の濃淡」で服に奥行きを出す。
これは大人の男性が着る服として、とても重要な魅力だと思います。
ニットのような柔らかさと、テーラードの輪郭
PAOLONIのジャケットでestrattoが特に面白いと感じているのが、この二つの要素の共存です。
見た目には、
テーラードジャケット。
ところが着用したときの感覚は、もっと軽く、柔らかい。
近年のPAOLONIは公式ラインナップでも、ニットブレザー、ジャージージャケット、ストレッチ素材、アンコンストラクテッド(軽量・芯地を抑えた)ジャケットなどを積極的に展開しています。
つまり、スーツの上着を単品化したようなジャケットとは発想が違います。
身体を硬く固定するのではなく、身体の動きについてくる。
それでもラペルから胸、ウエスト、裾へと流れるラインにはイタリアのテーラードブランドらしい美しさが残っています。
「楽だからジャケットに見えない」のでもなく、
「格好いいけれど窮屈」でもない。
この中間地点を非常に上手く作っているブランドです。
なぜTシャツやニットに合わせても成立するのか
PAOLONIのジャケットは、シャツとネクタイを合わせる必要がありません。
むしろestrattoでは、写真のように薄手のクルーネックニットやTシャツをインナーに使うスタイルをおすすめします。
パンツもウールスラックスだけではなく、
デニム、コットンパンツ、ドローコードパンツ、少し太めのトラウザーズ。
こうしたカジュアルなアイテムと自然につながります。
これはPAOLONI自身が提案する「現代のワードローブ」という考え方とも一致しています。
ブランドは、現代的な男性像について、より柔らかく、リラックスしながらも端正なシルエットを追求しています。過去のコレクションでも、素材・色・カッティング・仕上げを通して、過度に主張せず自然な美しさを表現することをテーマとしていました。
「頑張って着るジャケット」ではなく、普段から手が伸びる一着
大人になるほど、ジャケットは便利な服になります。
食事に行く日。
仕事で人に会う日。
旅行先で少し良いレストランへ行く日。
Tシャツ一枚では少し軽いけれど、スーツを着るほどではない。
そんな場面は意外と多いものです。
そこで一枚羽織るだけで全体を整えてくれるのが、こうしたPAOLONIのジャケットです。
しかも、昔ながらの重いテーラードジャケットとは違い、日常着の延長として着ることができる。
カジュアルとドレスの境界を自然につなぐ。
PAOLONIがいう「CONTEMPORARY HERITAGE」とは、単に昔のイタリア服を守るという意味ではなく、イタリアが培ってきたテーラリングを今の生活で本当に着られる服へ変換することなのだと思います。
estrattoがPAOLONIをおすすめする理由
派手なブランドロゴがあるわけではありません。
一目見て誰もがブランド名を言い当てるような服でもありません。
それでも、
生地がいい。
着ると軽い。
シルエットがきれい。
そして手持ちの服に合わせやすい。
服そのものを楽しむ大人にとって、このバランスは非常に魅力的です。
特に今回のような柔らかなベージュ系ジャケットなら、ブラック、チャコール、ネイビー、ホワイト、デニムまで幅広く合わせることができます。
秋口にはTシャツや薄手ニット。
気温が下がればハイゲージニットやモックネック。
さらに冬にはコートやダウンのインナーへ。
一着を軸に、季節をまたいで様々なスタイリングを楽しめます。
「ジャケットは仕事のための服」という方にこそ、一度袖を通していただきたいPAOLONI。
イタリアのテーラリングを、もっと自由に、もっと日常へ。
estrattoが考える大人のカジュアルスタイルにも、とてもよく馴染むブランドです。